第5回 情報収集と分析のポイント
中国株の情報収集・取引はインターネットが便利
株式投資で最も重要なポイントの一つはホットな情報をできるだけ多く収集することです。特に中国株の場合、情報の鮮度がより一層問われるといっていいでしょう。
日本株とは異なり、中国経済や大陸・香港市場の動向に関する情報はなかなか入手しにくいのが実情です。それだけに、可能な限りリアルタイムに近い情報に基づいて取引をするよう心がけたいものです。
この姿勢で中国株投資に臨むとき、頼りになるのがインターネットです。最近ではリアルタイム(またはそれに準ずる)株価情報や個別銘柄情報、中国関連ニュース、各種レポートなどが無料で入手できるサイトも増えているからです。
もちろん、実際の取引もネット経由が便利でしょう。中国株のオンライントレードシステムを整備している証券会社をパートナーに選べば、リアルタイム株価を画面で見ながら取引することが可能。これにより、収益チャンスを的確にキャッチすることが期待できます。
銘柄情報、ここがポイント
いざ中国株投資といっても、どんな企業が上場しているかわからないとか、社名を聞いても全然知らないというケースが多いのではないでしょうか。
そこで、まずは個別銘柄の基本情報を押さえることが大切です。ここではオリックス証券の「銘柄詳細情報」画面を例に取り、知っておきたい項目について説明しましょう。
銘柄コード
その銘柄のコード番号。覚えておくと検索のときなどに便利です。
銘柄名
中国株は日本語の漢字の表記と呼称がだいぶ異なる銘柄もあります。英語名も含めて覚えておくとよいでしょう。
単元株数
取引の最低単位。香港市場の場合、2,000株というのが多いものの、400株、500株、1,000株、1万株など銘柄によってさまざまです。
指数タイプ
どの株価指数に採用されているかがわかります。
主たる上場取引所
その銘柄が上場されている取引所名。大陸市場と香港市場の両方に上場されている銘柄もあります。
時価総額
「株価(終値)×発行済株式数」で算出。その銘柄の直近の価値がわかります。
株券の種類
「普通株」は株主権などに制限のない一般の株券のことです。
現在値、買気配、売気配、寄付、高値、安値
当日の値動きと売買注文の状況がわかります。例えば、現在値と寄付や高値、安値を比べると、その銘柄の値動きの方向性と勢いが判断できます。
また、買気配と売気配は売買を約定させたいときに参考になります。
売買代金、出来高
当日の売買状況がわかります。他の銘柄と比較すれば、その銘柄の人気度が判断できます。
PER
「株価÷1株当たり利益」で算出。企業の成長力や収益性からみたとき、その株価が割安か割高かを判断できる指標です。数字が高いほど割高であることを意味します。しかし、絶対的なものではないので、同業他社や過去の水準と比較することが大切です。
配当利回り
「年間の1株当たり配当金÷株価」で算出。株価に対する配当金の利回りがわかります。日本株の平均的な配当利回りは1%程度ですが、中国株の中には10%を超えている銘柄もあります。中国株なら配当狙いの投資も成り立ちそうです。
チャート
過去の値動きを分析し、将来の動向を予測するのに役立つのがチャートです。基本はローソク足ですが、移動平均線やトレンドラインなどと組み合わせることにより、買い時や売り時を読み取ることも可能です。
活用したい中国株関連情報サイト
中国株投資は質の高い情報を豊富に集めてこそ、成功への道が開けるというもの。オンライン取引を行う際は口座を開いている証券会社に加え、信頼できる情報源をいくつか確保しておくとよいでしょう。
●人民日報日本語版 http://www.people.ne.jp/
中国の全国紙・人民日報の日本語版サイト。中国の政治、経済、社会などに関する最新ニュースが読めます。購読登録をすれば、メールマガジン「中国最新ニュース」の配信も受けられます。iモード版もあるので、外出先で中国の最新動向をチェックすることも可能です。
●中国情報局〈ファイナンス〉 http://stock.searchina.ne.jp/
中国情報全般を提供するサーチナが運営する中国株専門サイト。「銘柄ヘッドライン」や「市況ダイジェスト」などが入手できます。「値上がり率ランキング」や「PERランキング」などが市場別にまとめられていたり、「中国株講座」が設けられているので、ベテラン投資家からビギナーまで重宝するはずです。
●TRANSLINK http://www.translink.co.jp/
中国株投資情報サイト。「日経会社情報」に相当する「中国株二季報」を発行するT&Cトランスリンクが運営しています。配当や株式分割、IPOなど「コーポレートアクション」のコーナーが充実しています。
●新華ネットチャイナ http://netchina.co.jp/xwhb/news_index.jsp
中国金融情報サービスを提供する新華ファイナンスの子会社が運営。「経済ニュース」「相場ウォッチング」「業界・企業情報」など、経済・株式ニュースが満載されています。有料会員に登録すれば、「企業概況」をはじめ、個別銘柄の詳細な情報を入手することができます。
このほかにも有力な情報源として、香港、上海、深セン各証券取引所のサイトがあります。英語と中国語で表記されるため、語学に不案内だと利用しにくいかもしれませんが、株式指標などをチェックするには便利です。
香港交易所 http://www.hkex.com.hk
GEM専用サイト http://www.gem.com.hk
上海交易所 http://www.sse.com.cn
深セン交易所 http://www.szse.cn
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